怪物という言葉では表現できないレベルのアーモンドアイ
アーモンドアイがヴィクトリアマイルをノーステッキで勝利しました。
言っても今年のメンバーは弱くありませんでしたし、私はサウンドキアラとラヴズオンリーユーの単勝を中心に可能性を感じて購入していたわけですが・・・もう可能性の欠片もない最後の10数秒には笑ってしまいました。
例えばウサインボルトと日本代表の差とか、メイウェザーと那須川天心の差とかそれぐらいのところで考えていた私の想像は全く見当違いだったということです。
ウサインボルトと元気な小学生とか、メイウェザーと私とかそれぐらいの差があると考えると、もう同じ競馬という競技で成立していないぐらいの状況になっているわけですからね。
しかし、そんなアーモンドアイも新馬戦は決してその後活躍したとはいえないニシノウララに負けていますし、不利があったとは言え安田記念で負けています。
この安田記念はインディチャンプから帯近い払い戻しをゲットしているので、アーモンドアイと私の馬券でのトータル成績は勝ち越しではあるのですが、ここまで強いと1着固定で買わないと非国民扱いされるのではという方の不安が出てきます(苦笑)
ただ、私の中では競馬は何が起こるかわからないものと考えていますし、G1という舞台で「弱い相手」なんて本来は存在していないわけですから、アーモンドアイが更に今後人気を集めていくなら頭で馬券を買うことはないでしょうね・・・
競馬が好きな1人の人間としては、アーモンドアイがこれからG1最多勝利をどこまで伸ばして「誰も今後抜けない記録を作るのか」という伝説を見届ける楽しみは当然持っています。
ただこれは・・・競馬をスポーツとして見た時のファン目線で、ということになりますね。
馬券という部分では話は違うというのが私の持論ですし、何か安田記念に出るなんて噂もあるようですがアーモンドアイは間隔を開けないとガクッとくる可能性がある馬でもあるのでやはりすでに「頭では馬券を買うことは無いな」と妄想をしているぐらいです(笑)
このまま順調に年末まで行けば、自分の残りの人生でこれ以上に強い馬を見ることはないんだろうなぁと思うとそれはそれで寂しかったりしますし、それぐらいのことまで考えてしまうほどの馬ではあるのですが・・・
今回、アーモンドアイ本命で相手10頭でトリガミになったなんて人が沢山おられたようですし(プロ・アマ問わず)そうなってくると馬券をギャンブルであると認識してない人が多いんだなということを確信したので、いくらアーモンドアイが怪物であろうとこの馬の馬券を頭で買い続けることは自分の馬券道とは違うなと感じたということは勉強になりました。
私からすれば「馬券が当たれば嬉しい、外れたときにアーモンドアイが勝利して歴史を作っていくのを見るのは楽しい」なんて都合良く競馬を見れるのは国内ではアーモンドアイが出走するレースだけです(笑)
アーモンドアイが次にG1を勝利するまでが本当に面白い。
アーモンドアイはG1を7勝という記録を打ち立てました。
その上で「まだ現役バリバリで最強」であるというおまけ付きです。
私は競馬より長くプロレスのファンをしていることをご存知の方も多いですが(30年程)プロレスというジャンルでも「歴代防衛記録」や「通算戴冠記録」などに並ぶ試合や超える試合というのは歴史に残りますし、見ていてかなり燃えます。
特に、記録を保持している選手のファンからすれば複雑な思いになるわけですし、ファンの色々な思いが混沌とするあの空気こそ歴史を作るに相応しいと思うのです。
アーモンドアイに話を戻せば、テイエムオペラオー・ディープインパクト・キタサンブラック・ウオッカのファンの方々は正直面白くないでしょう。
何かとマウントを取るのが好きな競馬ファンの性質を考えれば、ここで一騒動・・・SNSなどで局地戦が起こるのではないかと思いますし、そのエキサイトしていく感じがいいじゃないですかと。
残念なことに私は上記した馬の熱狂的なファンではないのでそこに関わっていけませんが、ディープインパクトのファンの人はアーモンドアイをディープインパクトの子供や孫が阻止するという可能性もあるわけです。
こんなに面白いシチュエーションを味わえるのは羨ましい限りですよ。
そして、私もそんな構図を楽しみながら馬券は別の馬で、ということを貫けるシチュエーションになるのですからアーモンドアイのような馬が私が生きている間に出てきてくれたことは本当に嬉しく思います。
余談ですが、もしかすると私はG1を8勝でとどめておいて欲しいと思っているかもしれません。
突き抜ける記録が見たいとも書きましたが、仮に10勝されてしまうともう競馬における歴代最強の馬は誰だ?的な競馬ファンの楽しみがなくなりますし、歴史的な快挙を見る機会がその後にほぼ無くなってしまいますもんね(苦笑)